肺炎球菌ワクチンについて
成人の方が日常でかかる細菌性肺炎の原因菌としては、肺炎球菌が2割程度で、一番多いと言われています。
(MSD肺炎予防.jp株式会社)より
肺炎で亡くなる方の97.9%が65歳以上であることから、特に高齢者(65歳以上)では肺炎が命取りとなるため、肺炎の原因として一番多い肺炎球菌による肺炎を予防することが重要になります。
インフルエンザで入院される方でも、インフルエンザ事態で亡くなることはめずらしく、半分以上はこじれて肺炎球菌性肺炎となって亡くなります。
(MSD肺炎予防.jp株式会社)より
そのため、肺炎球菌ワクチンの公費補助制度があります。
令和6年度からは、65歳の方のみに公費負担で接種出来ます。
公費負担で接種出来るのは、ニューモバックスNP (23価肺炎球菌ワクチン) です。
このワクチンは23種の肺炎球菌に対応出来ますが、長期は効かず、5年毎、2回目からは自費で接種しなければなりません。
肺炎球菌ワクチンには大きく2種類あって、ニューモバックスNPのような肺炎球菌多糖体ワクチンと、プレベナーやバクニュバンスのような肺炎球菌結合型ワクチンです。
対応肺炎球菌 23種
肺炎球菌多糖体ワクチン
65歳の方のみに公費負担あり(2回目からは自費)
5年毎に要接種
対応肺炎球菌 15種
肺炎球菌結合型ワクチン
公費負担なし
一生に一回接種で長く効果がある
対応肺炎球菌 13種
肺炎球菌結合型ワクチン
公費負担なし
一生に一回接種で長く効果がある
ニューモバックスNPが23種類の肺炎球菌に効くのに対し、プレベナーは13種類、バクニュバンスは15種類にしか効きませんが、肺炎球菌結合型ワクチンは効きが良いため、一生に一回で長く効果のある肺炎球菌ワクチンです。ただしお値段少し高めです。
通常はニューモバックスNPを接種後、1年以上開けて、肺炎球菌結合型ワクチンを追加接種するのが一番良いとされています。
5年毎に2回目のニューモバックスNPを受けても良いのですが、その前にバクニュバンスを受けた方が、予防効果が高まります。そのため、ニューモバックスNPを受けて5年経った方も、先にバクニュバンスを接種し、半年以上開けてニューモバックスNP2回目を打たれることをお勧めしています。
当院では、肺炎球菌多糖体ワクチンには従来プレベナーを使用していましたが、価格があまり変わらないため、価格同じで2種類多く効くバクニュバンスへ変更致しました。
当院ではニューモバックスNP 7.700円 バクニュバンス 11.000円(消費税込み)となっています。